2023年6月26日月曜日

人権講座

 同和問題

~人権教育に携わって思うこと~

講師:平山 浩司さん

(城ノ原人権のまちづくり館 館長)

 城ノ原人権のまちづくり館の館長として、地域づくりに尽力されている平山さんをお招きして、人権運動の歴史から近年の同和問題まで幅広く学習しました。

 差別解消の政策がなされないままの解放令以降、かえって同和地区への差別と生活は厳しいものになったこと。最近では、2016年の「部落差別の解消の推進に関する法律」が施行されるなど、差別落書きやインターネット上で差別を助長するような書き込みがされる事案も発生している。

 何でこんな差別が起こるのだろうかと思いますが、マイノリティの人権問題は解決は難しい。その原因として、自分に関係がない、関心がほとんどない、話を聞く機会が少ないことなどがあげられるのでは。

 平山さんの同和問題との関りは、結婚と同和地区Kの隣保館職員になったことから。同和地区の福祉の向上や人権啓発の拠点であった隣保館は、教育集会所と共に、今では市内に10館ある「人権のまちづくり館」となっている。

 同和地区のある小学校に通わせたくないために、校区の線引きは不自然になっていること。PTA会長をしていた時、就学前検診で「ここが部落って知ってます?」と語りかけられたこと。外科手術で入院していた時、同室の方から「どこに住んでるんですか?」「Kですけど」「生まれた時から?」普通そういう聞き方はしないと思います。

自らの体験を語られながら、正しい知識を持っていただくことが、差別をなくすことにつながると強調されました。