2020年2月17日月曜日

内浜好齢大学

2月14日(金)
「“人権学習”守りたいもの。変えたいもの。」
たとえ時代の変化が大きくても
講師:河原行孝さん
(人権教育推進員)


 「守りたいもの」は、子どもたちに伝えたいものとして、豊かな自然、生活の知恵、日本人の道徳観、伝統をあげられました。幼いころ故郷の小川で遊んだ懐かしい経験を子どもたちに残したい、また、荷造りの紐の結び方や和裁などの技術、人とすれ違う時の傘かしげや肩引きなど、江戸しぐさと言われるマナー等々。
 「変えたいもの」として、因習(昔からの悪しき習慣)やステレオタイプ。ステレオタイプとは、多くの人に浸透している先入観、思い込み、固定観念、レッテル、偏見、差別などの観念のこと。例えば、「鹿児島の人は酒が強い」などとある範囲の人々をひとくくりにする考えです。
 様々な人権問題がありますが、「性的マイノリティー(少数派)に関する問題」を考えてみたい。いわゆるトランスジェンダーといわれる人たち、生物学的な性と自認する性が一致していなくて、苦悩したり、不自由をしている人たちのことです。このような方の秘密を本人の許可なく別の人にLINEで教えるという事件も起き問題になりました。今は、性的少数者(LGBT)への配慮として、福岡市立中学校の標準服はほとんどの学校で令和2年度から、性別に関係なく、本人の好みで「選択」できるようになりました。スカートが嫌ならズボンを選べるわけです。福岡県では、公立高校入試の入学願書でも性別欄は廃止されています。
 このように、人の多様性を認める社会の動きの中で、人生のベテランとして、寛容な意識を培っていきたいものです。