2025年9月28日日曜日

サークル人権 第3回目

 サークル人権学習の第3回目を開催しました。まず、社会的養護下の子どもたちの人権をテーマとしたDVD「あなたのいる庭」を視聴しました。阪神・淡路大震災で家族を亡くした主人公と、児童養護施設で暮らす少女との交流を通して、「子どもの人権」や社会的養護(虐待や貧困などで保護者と暮らせない子どもたち)、そして施設を出た若者である「ケアリーバー」が直面する困難や偏見について、深く考えさせられる内容でした。参加者の皆さんは、主人公たちの心の動きや、社会が抱える問題に真剣に向き合い、熱心に視聴されていました。古賀先生からは「子どもたちが家庭的な環境で育つ事」の重要性や、「里親制度」を推進するための福岡市の先進的な取り組みについて、具体的なデータとともに詳しくお話しいただきました。参加された方からは、「里親制度への理解が深まり、自分にも何かできるのではないかと考えるきっかけになった」「福岡市の成果を聞けて希望が持てた」といった感想が聞かれました。

一方で、「サークル活動に人権学習は必要なのか」という非常に自然で大切なご意見もいただきました。この学習会は、専門的な知識の義務化が目的ではありません。サークル活動は、年齢・職業・考え方が異なる様々な人が集まる小さな社会です。人権学習は、「多様な価値観を持つ仲間を尊重し、心地よい人間関係を築くための基礎であること」「差別や偏見のないオープンな雰囲気が、サークル活動をより豊かにし長く継続させる土台になること」・・・を再確認する機会だと考えてます。今回のテーマのように、身近な地域で生きづらさを抱える人々の存在に気づき、地域社会の一員として何ができるかを「自分事」として考えるきっかけを持つこと・・・にあります。この「気づき」こそが、サークルの継続的な発展と会員一人ひとりの充実した活動につながると信じています。これからも、サークル人権学習では、心の底から「知ってよかった」と思えるような、身近な問題に焦点を当てたテーマを選んでまいります。強制ではなく、自主的な学びの場として、ぜひ多くの皆様にご参加いただきたく、積極的なご参加をお待ちしております。